セルフトラウマ治療と助けを求めること
BPS(ブレインスポッティング)治療について書いてある本を読んだ。
現在訳合ってお暇中なのだが、ただ休息をとるだけでは、仕事に戻れる気がしない。
常に嫌なことを思い出したり、これからどうするのかなど未来のことを考えて、心が休まらない。そこで、いままでスポットをあててこなかった、過去の自分の傷つきへの対処が必要なのでは、と思ったのだ。重大な傷つきには専門家の助けを借りるつもりだが。
そんなとき、たまたま手に取ったのだが、軽度なトラウマ(日常の疲れとかもやもや)にはセルフBPSというのができるらしい。重大なトラウマは連想が止まらなくなったりして危険なので、専門家にお願いした方がいいそうだ。
まだ軽く読んだだけなので、間違っているかもしれないので、実際やってみようという方は、本を読んでみてください。
以下そのやり方(うろ覚え)。
①環境を整える
②体のリソースを見つける
③スポットを見つける
④スポットを見続ける
これだけ!
時間は10~15分でOK。
今日何度かやってみたけど、いままで悩んでいたことが少し軽くなったような気がする。過去のものになる。思い出さなくなる。これだけで心が軽くなるとは、お得だと思う。
考えてみればぼーっとして一点を見つける、というのは子供時代によくやっていた。
自分の部屋に早朝、自然の光が差すのだが、自分は布団に横たわっていて手を白い光にかざす。なんでやり始めたのかは覚えてないが、擦りガラス越しの朝の青い光が太陽が昇るにつれて、白く変化する。その様を美しいと思ったのだと思う。手を光にかざすと、複雑な陰影を持つ。手が、手ではないような、風呂の中にある足を見て、タコとかイカとかなんだか奇妙なものを見ている感じ。これは足なのか?それとも生き物なのか。
かざした手を丸めてキツネの影絵を作る。コンコンと、鳴かせる。
その時確かに、奇妙な充足感を感じていた。それが当時の軽度なトラウマ療法になっていたのかもしれない。
考えてみたら、今、嫌事を言われているわけではないのに、何度も何度も、何カ月たっても何年経っても思い出して一人見悶えているのは、なんだかオカシイ。相手はとっくの昔に自分が言ったことを忘れて、馬鹿話ししたり、「嫌なことを言われたら流せばいい」とか説教してくるのに理不尽だ。
終わったはずの嫌なことを、終わらせられない、それが、心の不調につながるんだな、と思った。
自分さえ我慢していれば、とか思ったり、忘れればいい、とか色々言われたりするけど、忘れられない、という事実がある。何度忘れようとしても、忘れられない。でもすっと思い出せない。自分が言ったことやったことも思い出せないことがある。人から指摘されたら、そうだっけ?と思う感じ。記憶の整合性が取れなくなってしまった。記憶が一貫して思い出せない、ということは、自分が自分ではない、過去からの一貫性が保てない、ということ。私は連続した私ではない、ということだ。
特に理解できない相手とかは、名前をすっぽりと忘れたり、時にはハサミで切り取ったみたいに、存在を忘れることがある。嫌なことを言ってきたり、してきた人もそう。
仕事をしているときは仕事や人間関係、それに伴う疲れや体調不良に気を取られて、整合性のことなどとんと気に払っていなかったし、余裕もなかった。でも、もういいんじゃないかな。助けを求めても。
もうできません。助けてください。無理です。
状況把握ができないのに、一人でもがいていても、どうしようもないのだ。
じゃあ、わかる人に、聞いてみたらいい。どう思います?とか普通はどうするんでしょう。どうすべきなんでしょうとか、ただ、嫌なんです、と訴えるだけでもいい。
精神科のお医者様には相談してみた。でもカウンセリングはやってみたことがない。
今までやってこなかった理由はお金がかかるから。どちらかというと胡散臭く感じていたから。そして絶対に泣くから。社会人として冷静に話をしたいと思ってやってこなかったけど、泣いても、話したうえでだんだんと冷静に話ができるようになるなら、その方がいいのだろう。
人生ほとんど半ばすぎて、やっと助けを求められるようになったのかもしれない。これからどうなるかわからないけれど、自分のこと。少しずつ理解して、生きていけるようになればいいと思う。